kaizeの部屋

Xやってるよ。不定期更新

トレンドの話

こんにちは。

前にも書いたかなぁ。忘れちゃったけど、アパレルの仕事してますっていうとたまに聞かれるんですが、「来年の流行色って何ですか?」って。

 

いや、わからん。来年どころか今年もわからん。聞いた人はがっかりですよね。けどわかんないものです。店頭見ると何となくブルーがいいなぁとかビビッドな色が多いなぁとかありますよ。

そういうことで、”来年はこれ!”みたいなのはわからないのであります!

てかブランドごとに違いますからね。得意なカラーとかブランドイメージの色とかありますし、普段黒白ばかりのブランドが流行だからってイエローばっかりになることなんてないでしょうし。

あえて言うなら去年の秋頃から今年の春まではグリーンが目立ったというか、生地屋が提案してる色にグリーンが多かったのは確か。結構ビビッドなグリーン、もはやミドリが多く提案されてまして、それを受けて店頭にグリーンの服が多かったというのもあるかと思います。

けどさぁ、じゃあグリーン着た人どんだけいました?って話になりますが、そこまで...というのが現実で流行ってるという定義が提案されてるのか、みんな着ているのかでは違いがあるかなぁという感じです。

私の母親なんかはテレビ見ててアナウンサーとかが着てる色の服を見て「今年はこの色が流行なんかねぇ」みたいに言ってましたが、そんな時代じゃないのかもななんて思います。

 

ちなみに事実でいうと、去年の秋冬は綺麗な色目のカラーのニットはよく売れました。店頭からも色が欲しいと毎日のように言われノイローゼになりました。

てか、毎年色物は出すんですが、大体余るじゃん?オレンジとかピンクとか。一応、昨年実績から考えて生産量を決めてるので急に色物が欲しいと言われても用意できないのよ。ただでさえ生地屋がカラーの在庫してないんだし。という言い訳をずっとしておりました。

 

マジレスすると、トレンドは時代の気分という名言(多分)がありまして、地続きの時代や世相を反映したりしてトレンドになることが多いです。昨年の秋冬に明るい色目が売れたのも、暗い時代(コロナや不景気など)だったからこそ服だけは明るいものを着たいとか、自粛期間が長かったから明るい色をきて外に出たいとか。そのような流れからだと考える方が自然です。それに対して自然のエネルギーやエコロジーなイメージ感じるグリーンだったりブルーだったり、明るくハッピーな気分になれるピンクだったりそんな色が自然と着たくなるという感じ?

 

あとね、トレンドカラーって色々な機関が発表してるんですが、注目すべきは赤、黄色、緑とかの色というよりも色味だったりします。例えばグレーでもブルー味のグレーなのか赤みのグレーなのか、チャコールなのかトープなのか。ブルーでも赤みのブルーかグレー味のブルーなのかなど。

それと、乗せる素材やデザインにも関係してきて、マットな素材に乗せるのか光沢のある素材に乗せるのか、作るアイテムは何かとか。この色はバッグなどの小物にはいいけど、服には向かないとかそういうのも複合的にあるんだと思います。

 

色は結構わからなくって難しいところはあるんですが、素材は何となくわかりやすい感じはします。例えばこの秋冬、もう早いところは立ち上がってますが、ツイードが多くないですか?これは俺も生地屋からファンシーツイードの発注が非常に多いって聞いてました。今年の春のシアー素材もいつもより増し増しで透け感のある素材が提案されてましたし、他にもちょっとしたデニムブームの時もデニム作る工場がパンクしてましたし、実際の現場とトレンドは連動してるんだなと(当たり前ですが)感じました。

手前味噌ですが、俺もこの秋ツイード素材を何マークか使ってまして、その時は「最近こんな生地使ってないからたまには新鮮かもね」みたいなノリだったのですが、なんていうか、ツイード発注多いですねとか言われると、おー当たってるじゃん?みたいな気持ちにはなります。

まだ全体感はわかりませんが、ややキレイめに動いてるのは間違いなくて、例えばカットソー素材も天竺編みからスムース編みに変わってきますし、重衣料だとファンシーツイードやチェックなどの先染め素材と光沢のあるベルベットやタフタなどでクラシックなテイストを付与しながら引き続きエッジの効いたデザインやカッティングでこなすってのがこの秋冬は多くなりそうな気もします(根拠ないですが)

あと、プリントやジャカードの柄物も増えてきそうな気もします。これは生地屋がそんなに作ってないので、別注できる力のあるブランドが中心になるかと思いますが、ブランド的にはリスクを持ってでも”わかりやすい提案”を打ち出すみたいなものを全体的に感じ取れます。

 

そうそう、今年、着丈短くなってますね。これは誰でもわかるトレンドと言っても過言ではないでしょう。ユニクロも早速短い丈のTシャツ出しててちょっとびっくり。え?もう出すの?って感じでした。ファッションスナップなんかも見てるとよくお腹出してる人見ますね。昔と違っておへそというよりお腹。ハイウエストのボトムが多くなってるのでおへそのちょい上をチラ見せくらいがこなしやすいんですね。

こういうのは結構大事で、着丈が短くなったからアウターはどうなるのかとか、ボトムはシルエットはどう変化していくのか、逆にトップスが短くなったことで次に新鮮に見えてくるものは何なのか、それを考えて提案するのがメーカーの役割でもあります。逆にいうと、トレンドが見えにくい場合、次に何を出すのかが見えづらくなったり...

 

ともかく、所々に見え隠れする時代の変化を察して次を想像しながら、顧客や今の売れ筋はもちろんのこと、糸屋や生地屋や工場の状況を鑑みながらインスピレーションを働かせていくという感じですか?いやなんか大袈裟ですね。やっぱ気分かな😱

 

じゃあ、来春はどうなのか...いや、まぁ今、2023春夏の企画も随分進んでいますが、ファンシーツイード系は引き続き、あとはシルクなどの光沢素材、ドレープ素材みたいなものの対比とわかりやすく高級感があるものが流れ的には妥当かなと。

トップスはも引き続き短いものクロップト丈もですが、ヒップが隠れるくらいの中途半端な丈もいいんじゃないかなって思います。ショートパンツや細身のパンツとも相性いいですしね。着丈が長いのもなくはないですが、透け感やドレープ感のあるものがいいのかなぁ。

なんか、すごく取り留めのない適当な文章になってきたんでそろそろ終わります。

外れてたら恥ずかしいのでスルーしててください。それでは😌