kaizeの部屋

ツイッターからはみ出た日記

リスクを取るということ

こんにちは、しばらく無職のかいせです。

こないだ、ツイッターで受注販売と在庫の話を見かけました。

ことの始まりは、「受注販売をすれば在庫を持たずにロスがない」みたいな感じの話だったかな。

物販、というかアパレルビジネスにとって在庫を積むのか受注生産なのかというのは比較的大きな判断かと思われます。ビジネスのやり方が変わってくるというか。

まぁ全部受注で成り立つんならそれがベターかと思いますが、なかなかそうはいかない。

 

よほど商品に自信があるか、売上なんてそこまで要らないというならいいんでしょうが、ほとんどのアパレルには当てはまらんでしょう。

受注生産のメリットとすれば受注を受けた分だけ生産するわけで、商品が上がったらすぐにお金になる、もしくは必ずお金になるはずの在庫となりますので、受注さえ取れれば安心というのはあります。

デメリットとすれば、もし受注が予定よりも少なかったら計画が大きく崩れることになります。また、受注生産とは言え、生地や付属、縫製工場などをしっかり押さえてないと、「受注入ったから1ヶ月後に商品納めて」なんてよほどタイミングが良くないと難しいものです。

 

生地は何反使う、枚数はこれくらいなどと生産現場と打ち合わせは必要ですからね。

 

難しいことは置いておいて、受注生産というのはローリスク、ローリターンのビジネススタイルだと思います。

 

そのようなツイートをしておりますと、小売店のオーナーの方からこの様な返信をいただきました。

 

『昨年ですが在庫を増やしたら売り上げが上がりました。もちろんそれだけでは無い(取引先と品揃え変更、コ○ナ明けなど世情の影響)とは思いますがこれまで出来るだけ少ない在庫でロスを出さずに売り切るというスタンスに限界を感じて、血便出る思いで発注しました。』

 

ああ、素晴らしいなと。売上を上げるというのは儲けるということではありますが、会社を維持するためには必要なことだと思います。会社を大きくするとかだけではなく、お客様に満足する商品、サービスを提供するためにはお金は必要ですしね。そのためにその方はリスクを負って在庫を増やしたわけです。

 

続けてこの様なことも仰ってました。

 

『今更なのですが😅、仕入れの際の選択、売り方、売り込み方、宣伝方法など以前よりもより考える様になり少ない在庫で効率的にやっていた際の「短期間で売り切る」癖も手伝ってくれてます。』

 

リスクを負うということは、考えること。どうやったらこの在庫を売ることが出来るのか、その為には仕入れも吟味するし、売るシミュレーションを日々真剣に(これまでが真剣じゃなかったということではなく)考えるというのは本当に大切だなと。

また、「短期間で売り切る癖」という土台があったからこそ、自社が持ってる売る能力をより具体的に想像出来ていたのが良かったんだと思います。

 

在庫は悪だと言われますが、在庫は資産ですから、その資産を計画的にお金に変えていくという段取りが出来ているかどうかの話(まぁそんなにうまくはいかないでしょうけど)だったりしますし、自分たちの能力を客観的に捉えて、計画することで、どのくらい作って(仕入れて)、どのくらい売れるのか具体的に考えることはできるのかなとは思います。

 

何を言いたいのかというと、受注生産にしても在庫を積むやり方にしても、計画を作って整合性が取れればどっちでもいいんじゃないと思うし、逆に計画が不透明ならどっちもダメなんじゃないかな?ということ。

 

ちなみに、某マッシュの『オープン初日〇千万の売上到達!」みたいな感じでニュースになったりしますけど、あれはそれを売る分の在庫を積んでるということですからね。勝手に売上は上がりませんから。もちろん、それを売るための計画、オペレーションがしっかりしてるから売れるのであって売上なんてものはなるべくしてなるものだと思います。

 

あとね、かなり昔ですが、ストゥデイオスの谷さんの記事。買取と委託の話ですけど、やっぱ人間ですから同じ仕事をしててもリスクを取るのと取らないのでは意識は変わりますよ…

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とは言えビジネスですから、リスクを取りまくってては精神的に良くないので、やっぱ受注と手張り(勝負後に金を支払う条件で、ばくちを張ること)のハイブリッドという方法も良いとは思いますけど。

 

相変わらずの散文で申し訳ないですけど、この辺で。